このところのSNSの「犯人探し」について思う事 – わかぶろぐ

このところのSNSの「犯人探し」について思う事

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SNSの犯人探しについて思う

こんにちは!

今日もツイッターで行われている「犯人探し」。

少ない情報から犯人像を特定する事に躍起になっている人たちが目立ちます。

ここでは「ネット民」としての私の思いを述べていこうと思います。

大きく飛躍していくウワサ

悲しいですね!

一言目はこの言葉で始めさせてください。

今騒いでいる事件は「小一女児(美咲ちゃん)の行方不明」についてです。

迷子の話題から始まり、誘拐・連れ去りの話が発展し、今騒いでいるのは「両親の関与」についてです。

最初は捜索でしたが、誘拐・連れ去りからは犯人説が出始め、それでも手がかりがないとなると今は両親が関与した事件として発展し、両親犯人説までが出てきました。

たった10日あまりでウワサだけが大きく発展し確証のないままに広がっていきます。

非公開情報を無視して進む憶測

警察やマスコミは偶発の迷子と事件性の可能性の両方がある場合、情報の公開を順に選択しながら公開します。

さらに、いろいろ捜査する過程で初めて分かる事も後追いで報道されていきます。

SNSではその度に憶測が変遷しながら飛躍した内容へと変化して、場合によっては通常では考えられない方向に向かっていく事もあります。

現在騒がれている「両親犯人説」も「アレじゃないならコレ!コレでもないならコッチ!」などのある意味「当てずっぽう」に近い手法での数を撃てばいつかは当たる的なものの行き先になっているような感じが否めません。

優越感と「いいね」の関係性

コレらの行為が状態化し、多くの常識的見解を持つ方々の静止も届かない状態にまで過激になってしまう原因の一つとして「優越感といいねの関係性」があるように思います。

例えば、こういった問題が昨今爆発的に増加しているツイッターには、コメントした反応は「いいね」と「コメントでの同意・反論」の2つしかありません。

同意にはいいねボタンとコメントの同意・・反論にはコメントでの反論・・という選択が存在します。

以上の事を踏まえると何かを感じませんか?

そうです。確率的にすでに「いいね」が多くつく可能性を最初から秘めているんです。

反論はコメントを入れなければなりません。

必然的に批判コメントを入れる場合には「コメ主と暴論を交わさなければならない可能性がある。」という煩わしさが漏れなくついてきます。

対して「いいねボタン」は単にクリックするだけで素通りできます。

この差を考えるとき、単純に考えても「いいね」がつく確率の方が2倍以上はあるはずです。

例えば先ほどの煩わしさが関係してコメントが1件のみで、いいねが30件あるとすれば、「自分の推測は正しい!」と自信を持って、さらに次の段階では過激さを増していくのではないでしょうか?

いいねが自分の正しさを証明し、いいねの数が自分より少ないユーザーと比較する事で優越感に浸るのです。

アカウント管理のシステムが無責任さを手伝う

裏垢が作れるシステム

「裏垢」

この言葉をよく耳にすると思いますが、これは同一のSNS上で自分のアカウントが複数作れるという事です。

アカウントは個人を証明するためのものですが、それが個人として全く別のアカウントとしての「別人」も作ることができ「演じる」ことが可能になるわけです。

こうなると、「本垢」なのか「裏垢」なのか・・他人から見ればその判断はつく事もなくて、裏垢も本垢も表示上は名前・住所すらも別人化することが容易です。

管理しきれない運営システム

現状では例えばツイッターにおいては、ツイッター運営者がツイートの全てを管理することはしていません。

・・というかできません。

ツイートの「言論の自由」と「爆発的な膨張性」の観点から、例え社員が100万人いたとしても秒単位で億単位の動きをコントロールする事は不可能です。

通報システムは悪質ユーザーほど理解している

そのためにユーザー通報のシステムを用いていますが、これすら余程の事件性か誹謗中傷の度合いでない限り大元の調査には踏み込みません。

「多少のことを呟いても捕まらない!」

「調べ始めたらアカウントを消せばいい。」

悪質で無責任なユーザーほどシステムを熟知しています。

そりゃそうですよね!

捕まりたくはないから最初に「抜け道」を準備しておくのですから・・。

そんな事も関わりながらシステム自体が無責任なユーザーが継続利用できる環境を手伝っているのでしょう・・。

ユーザーの職業は探偵?警察?

職業「つぶやき」

SNSのユーザーの職業は何と記載されるでしょうか?

コラムニスト?探偵?アーティスト?警察?

SNSのユーザーの職業はズバリいうと「つぶやき」です。

職業というからには報酬が必要ですよね!

SNSの報酬は「いいね」です。

SNSユーザーは「アマチュア」

ではこの職業は「プロ」として認定されるでしょうか?

金銭や物品が報酬として支払われる訳でもありませんから、当然SNSのユーザーは「アマチュア」です。

アマチュアが他人の私生活を脅かしてはいけない

アマチュアが他人の私生活に勝手に立ち入って、その生活を脅かしてはいけません。

プロフェッショナルは「理念」「方針」を掲げる必要があり、依頼者から報酬をもらってその枠内で動くことを自ら制限しています。

アマチュア・・というか、SNSの場合「どこの誰ともわからない輩」という事になりますが、理念や方針はありませんよね!

そりゃそうです。

報酬も依頼者もない上に、どこの誰かもわからないのですから・・・。

私たちSNSユーザーは無報酬である以上は何の調査の権限もない、ましてやVIPですらないただの無料ユーザーです。

他人の生活に関与する権利を認められた「警察」や「探偵」では決してないのです。

終わりに

「自己顕示欲」

この証明がいいねであると信じてやまない「いいね狂信者」がSNSの世界では多数います。

その中で実社会で認められない事をいいねの数が増えていく事で「やっぱり自分は正しかったんだ!」と例えば「いいね12個」で酔い痴れてしまっている事がないでしょうか?

現在の日本国内のツイッターの「アクティブユーザー数」は約4,500万人いるという事です。

ちなみにフェイスブックは約2,600万人とのこと。

で・・いいね12個というと、あなたの意見は12/45000000の確率で認められたという事になります。(ユーザー集合ピーク時間やリツイート率なんかも関係して、決してこの数字が「信用度」があるものではないですが・・。)

もしこの数字を自分の価値だと判断すると、ツイッターでよく言われる「過激なネタの拡散性」に頼るようになってしまいます。

「ウソでも誇張でも憶測でもセンセーショナルなネタをリツイートさせれば勝ち」

それでネタにされた人は・・

本当に犯人でしょうか?

私生活を脅かされるほどの事をしたのでしょうか?

日本国家は司法裁判にのみ「罪」を決定する権限があります。

では、SNSユーザーは何を誰を裁いているのでしょう?

他人を堕とした自分自身を今度はSNSユーザー達が裁いているんです・・・。

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