PCR検査を増やすのは良いけど、その保険適用は税金。 – わかぶろぐ

PCR検査を増やすのは良いけど、その保険適用は税金。

コロナ補助の税金拠出でも揉めるのに「安心するための検査」は議論にならない・・。

 

こんにちは。

連日のワイドショーや報道番組で、「検査を増やせば抑えられる」的なことがしきりに言われています。

さらにコメンテーターのコメントの中には「検査をもっとどんどん増やして国民に安心を・・」と言うものも・・。

これらに私としてはひじょうに疑問を感じています。

 

コロナ補助の拠出すら揉めたのに

 

3月4月の自粛の要請時に政府は一律10万円支給や今のGoTo補助や休業補助などを応急で提案し、一度の大型予算で流動的に状況に合わせた拠出ができるようにしようとしていましたが、マスコミや野党とその意見に賛同した国民の声によって一度頓挫しました。

今回配られた一律10万円も安倍首相の最初の考えでは「一律20万円までの支給は可能だと考えている」とのコメントを残していましたが、野党の猛反発を受け一度引き下がったのちに、公明党案として野党が支持し5月に一律10万円で支給された経緯があります。

その他も総理大臣の裁量で拠出できる財源も10兆円以上あった分が2兆円弱に緊縮された経緯もあります。

こうして揉めに揉めてきた与野党とマスコミと国民のお金に対する議論のなかで、「安心するためだけの感染の疑いすらない人のための検査を増やす」ということが必要なのでしょうか?

 

検査は政府が必要と判断すれば保険適用になる

 

例えば、勤める会社で「社員全員が感染しているかどうかが分からないと経営自体が破綻する」というような極端な状況になった場合、国が「企業を生かしてあげないと・・」と考えれば、検査が優先され検査費用は保険適用となります。

その場合、一般企業の多くは企業保険に入っていれば「3割負担」で今の検査費用が約4万円〜5万円と言われていますからその3割の1万円〜1万5千円が自己負担となり、残りを国が負担することになります。

検査での保険適用が全国民になった場合、「検査一人につき・・」では無く「検査一回につき・・」この3万円程度を国が負担していくことになります。

 

検査は1人が流行期間に1回だけ受ければ終わるものではない

 

この新型コロナウイルスの流行期間がもし2年以上続いたとして、検査で確認するのは「今1回だけ検査を受けていれば」大丈夫なことなのでしょうか?

極端な話だと、検査をして「陰性でした」という結果が出た帰り道で「よかったね!」と電車に乗ったり飲食店によって食事をしただけでも、その帰り道で感染する可能性があります。

では、これを安心するための検査として考えた場合、自宅にずっとこもって出張検査で陰性を確認することにでもしない限りは「陰性なので安心です!」とは誰も言えないのではないでしょうか?

そうなると一人当たりの検査数は2桁以上の検査数が必要となるし、従来の風邪やインフルエンザなどの別症状も新型コロナ感染症と判別がつかなければさらに検査数が追加されることになります。

さらに各論文の発表では「1ヶ月程度で抗体が消失した事例がある」ということも言われています。

そうなると一度罹った患者さんも再感染の可能性があるため、そういう人たちもずっと検査を受け続けることになります。

 

余分な検査を増やせばそれだけ国は苦しくなる

 

感染拡大が始まって政府が検査基準を決めた頃から世論は大きく「検査を海外のように増やせ」と傾いていきました。

海外の検査への財源がどのようなシステムかは詳しくはわかりませんが、日本では財源は税金になります。

「お金をどんどん刷ればいい!」

こういう声も多くありますが、そのためには国債という借金を背負って各大手銀行や地方銀行が肩代わりしていく形になります。

今回のように極端に景気が落ちれば、銀行の経営もしばらく落ち込むことになり、国の肩代わりをする体力もなくなっていきます。

そんな中で検査の必要性が薄い人まで保険適用で国が負担しながらどんどん検査していけば国債も肩代わりすることもできなくなり、企業への融資すらままならない状況ができてしまう危険も出てきます。

そして、その状況を回避するために増税も・・。

その時に国民は協力するでしょうか?

「増税反対!」とマスコミや野党の運動に乗って政府批判に回らないでしょうか?

 

最後に

 

検査可能数は増えて悪いことはありません。

しかし、それは必要な人に限ってのことになります。

現在検査数がちょっと増えただけで医療逼迫も叫ばれ、保健所機関は限界を訴えています。

そちらへの財源拠出も考慮される中、ただ「安心したい」という理由の検査増はありえないと考えます。

家庭のため、職場のためという考えは分からないわけではありませんが、キレイゴトにしか感じないかもしれませんが、まず安心するためには検査ではなく感染防止対策をしっかりと理解し実践していくことが大切だと思います。

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