【動物】鳥の一時保護・・シジュウカラ(雛鳥)編「保護〜放鳥」 – わかぶろぐ

【動物】鳥の一時保護・・シジュウカラ(雛鳥)編「保護〜放鳥」

動物

シジュウカラの一時保護の方法

さて、このブログで投稿していた「シジュウカラの一時保護」という記事がデータ消失で消えたので、クオリティをあげて作成しようと思います。

恐らくこの類の記事を求める方はお急ぎの方が多いと思いますので早速参りますね!

1.シジュウカラってどんな鳥?・・雛鳥の見分けは?

成鳥はこんな感じ!

シジュウカラは成鳥はこんな感じです。 ↓

お腹にまっすぐな黒線(ネクタイって呼ばれてます)があって、この太さで雌雄が見分けられるそうです。(太い方が雄らしい。)

雛鳥はこんな感じ!

雛鳥はこんな感じです。 ↓

この子は目はまだあいてないですが、もう生えそろってますね!

ここで補足ですが、素人目に見るとこれくらい羽が生えそろって来ないと、なんの雛か見分けがつきません!私が初めて保護した時もいろいろ調べて「ツバメ」かと思って保護してたら7日くらいで「え?」ってなりました。

例えば、ちょっと時期が違いますが、私が間違えたツバメと比べてみると・・・

↑ これがシジュウカラです。

↑ こっちがツバメ!

見分けられる自信がありますか?

たぶん、上のシジュウカラも2〜3日すると黒っぽくなります。

「じゃあ、どうやって見分けるの?」

と思うでしょう?2つ方法があります。

  • Yahoo!知恵袋なんかに質問して見てもらう。
  • 鳥に詳しい獣医さんに見てもらう。

です。

ただ、両方に弱点があります。

知恵袋なんかのネットに投稿しても数時間は返答がないのが普通ですから時間がかかりますし、画像が鮮明でないとか角度が悪ければ違う鳥だと判断されるかもしれません。

獣医さんは・・・皆さんも「!」となったと思いますが、お金がかかります。

なので、どちらも・・・と悩む方や両方の手段のない方は「生えそろうまで様子をみる」という手段がいいでしょう。

いろいろな刺激が原因で死んでしまう子もいますからね!

 

2.保護の注意点

ちょっと、「どんな鳥?」で話が進みすぎましたが、ここで保護する時の注意点を先に言わせてください!

日本の生き物の法律で「鳥獣保護管理法」というのがあります。

鳥獣保護管理法:国内に生息する鳥や獣の生態系には、どんな理由があろうと人間が関わってはならない。

簡単に書きましたが、大きくはこんな法律です。

これに反して鳥を保護してしまうと懲役刑や罰金刑が課される事になります。

え?じゃあ保護はできないの?

このまま死んじゃうよ!

・・・と、なりますよね!

先ほど画像で紹介したように、まだ目も開いていません!餌取りも学んでいません!

そういった鳥獣に関してだけは許される行為があります。

それが・・・

関係官庁に「一時的にのみ保護する事」の許可を得る。

という事です。

例えば、「*市区町村の環境課」とかいった感じの部署です。

そのような部署に連絡し、「餌取りができるまではいいですよ!」と言ってもらわないと保護はできないのです。

連絡先が分からない時は町役場などに聞くと教えてくれます。

 

3. 雛鳥を見つけてから連れ帰るまでの流れ

ここでは、雛鳥が一人ぼっちでいるのを見つけてから連絡し、許可を得て連れ帰るまでの流れを参考までに記載します。

雛鳥を見つけたら

さあ、あなたが雛鳥を見つけました。

何をすればいいでしょうか?

すぐに連絡して連れ帰りますか?

実はすぐに連れて帰ってはダメなんです。

特に羽が生えそろっていて目もハッキリと開いている子は注意が必要です。

何故でしょう?

それには2つの「かもしれない」があります。

  • 親鳥が餌の調達で離れているだけかもしれない。
  • 目が開いて羽が揃っている場合、巣立ちの練習をしているかもしれない。

以上を確認した後にその後を考えなければなりません。

「え〜?その間に食べられたり死んだりしたらどうするの?」

と思う方もいるでしょうが・・・、

食べらるのは食物連鎖としての自然の摂理であると言う考え方が基本としてあります。

そして、応急措置として死なないようにその場で「温める、餌をあげる」と言うことは許されています。

包んで保温しながら様子を見てあげましょう。

雛鳥を見つけた〜連れ帰るまでの流れ

雛鳥を見つけたら・・・

  1. 周囲を見渡し親鳥や巣の存在を確認する。
  2. 周囲に巣があれば巣に戻し、それ以外の場合はティッシュや布で包んで温めてあげる。
  3. 30分〜1時間おきに確認してあげ日暮れ近くまで様子を見る。(できるだけ鳴かせて親鳥が気付きやすくする。)
  4. 様子を見ている間に環境課(官庁)へ連絡して「このまま親鳥が来なかったら・・・」と相談し許可をとっておきます。
  5. 日暮れ近く・・これまで親鳥が現れなかったら許可を得ている場合、ダンボールなどの箱に雛鳥を包みながら入れて連れて帰りましょう。

以上が雛を見つけてから連れ帰るまでの一連の流れとなります。

あと・・「覚悟しておいてください!」を書いときます。

官庁に連絡をした場合、職員の方に「問答無用」で助けようとした事を非難され怒られます!頭ごなしに私の場合は5分ほど・・。長い人は20〜30分怒られたという人もいます。例外なく連絡すれば怒られるようです。理由は推測できるので仕方のない事ですが・・・。

「連絡すれば怒られる」ということは覚悟しておいてくださいね!

 

連れ帰ってからの保護の方法

ここからは家に連れ帰ってからのお話になります。

さて、家に連れ帰ってきました。

何をしてあげればいいのでしょう?

目の開いていない雛は、一生懸命に首を伸ばして「ぴ〜!ぴ〜!」と餌を欲しがっています。

そんな時は・・・。

準備

まずは、準備ですね!

保温とお家の準備

まずはマグカップとかでもいいので、ティッシュをいっぱいに敷き詰めて柔らかく包んで入れてあげてください。(体にある程度の自由がきくようにしてあげると安心します。)

体が冷えた状態だと、食欲もなくなり、内臓機能や自律神経も弱ってしまいます。

雛にとって体が冷える事は命に直結してしまいます。

まずは体が冷えないようにしてあげてください!

餌の準備

続いて準備するのは餌です!

  • 応急で餌を準備する場合はドッグフード。
  • 通常の餌はすり餌に水を含ませたもの。
  • ビタミン剤やカルシウムは必要によって購入。

応急の餌の処置はふやかしたドッグフードでも良いと言われています。

しかし、ドッグフードは脂質が多く含まれているので、あくまでも応急という事だそうです。(獣医さんに質問してみたら、肝臓や腎臓に良くないよ!と教えてくれました。)

やっぱり一番良いのは「生活用品店(ナフコなど)」に売っているすり餌です。

獣医さんは以下のことを紙に書いて渡してくれました。

  • 羽が生え始める頃までは「すり餌のみ」に水を含ませてください。
  • 羽が生え始めたら「すり餌・カルシウム・ビタミン剤」をよく混ぜて水を含ませてください。
  • この鳥は「シジュウカラ」です。羽が揃う頃からは虫を欲しがりますので、その頃からは「ボイルワーム」をお勧めします。
  • これらの餌は生活用品店で手に入りますが、必要ならこちらに来ていただいてもご準備します。

以上が私を担当してくれた獣医さんが教えてくれた餌のあげ方です。

これを参考に準備を進めると良いと思います。

 

4.シジュウカラの育成

さて、お家ができて、餌も準備しました。

ここからは育成に入ります。

ですが、その前に一つ覚悟を・・・。

雛鳥を育てる覚悟

雛鳥は私の経験上、10〜15分寝て餌を欲しがります

すり餌は1〜2時間すれば臭くなってきますから、最悪でも1時間以内に作り変えが必要です。

餌は1回で3mm角くらいの餌を5〜6回欲しがりますから3分ほどは餌の時間に取られます。

その他として、お漏らししたティッシュの確認と交換や毎食後の寝る前のフン取り、餌の水分量によっては糞詰まりや下痢の処置も発生します。

慣れないうちはずっと付きっ切りになります。

それが夜明けから暗くなるまで続きます。

1週間ほどは「外にお出かけ」なんてもってのほか・・・。

あなたにその覚悟がおありですか?

1度よく考えて、「それは・・・。」と思った方はすぐに元の場所に戻してください!

雛鳥は放っておいて育つものではないのです。

すり餌の餌やり

さて、軽く覚悟を確認したところで、その大変と言われる「餌やり」に参りましょう!

まずは粉末状のすり餌に水を含ませ「ムニムニ」って感じになるまで調節します。

私は粉末の「カサ(容積)」の3割くらいの量の水を入れて混ぜていました。

その混ぜ合わせた餌を木の耳かきなどですくって雛鳥の口に近づけます。

すると、雛鳥が「餌だ〜!」と思った瞬間に自分から「ばくっ!」と勢いよく食いついて飲み込んで行きます。(耳かきなどは滑らすと飲み込むかもしれないので、力を緩めないでください!飲み込む力はかなり強いです!)

最初に弱っている間は餌を欲しがらないかもしれないので、少なめの餌をのせた耳かきや棒でクチバシを軽くトントンしてあげてください。

反射的に口を開いてくるので口に入れてあげると飲み込みます。

では、まとめてみましょう。

  • すり餌の状態は「ムニムニ」。(マシュマロより柔らかいくらい。)
  • すり餌の柔らかさは水の量で調節。
  • クチバシに近づけると「ばくっ!」と必死に飲み込む。
  • 反応が弱い時はクチバシを刺激して口を開かせる。

参考にしてみてくださいね!

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フンの処理

まずは非常に見難いですが、この画像を!

画像したで2羽が口を開けてますが、その上に1羽が羽を広げてお尻を上に持ち上げています。

これがシジュウカラのフンをするときの体勢です。

ん?突然お尻を向けてきたぞ?なんだろう・・・?

と思っているとお尻から「ぷるんぷるん」のフンが出てきます。

 

「出てきたフンをとって〜!」とお尻を上に向けているのです!

親鳥は出てきたフンをクチバシでとって外に持って行きます。

なので、この体勢に入ってフンが出てきたらティッシュで摘まみ取ってあげてください。

・・・で、ここでチェックです。

  • フンがグジュグジュで掴めない時はすり餌の水分が多すぎる
  • フンをしようとしているのに出ないときはすり餌の水分が足りない

これらを判断してあげてください!

水分が多すぎる場合は次の餌から水を少しづつ減らしてフンの様子を見てあげてください。

水分が足りない場合は水を飲ませてみてください。

注:こちらの場合はちょっと厄介で、糞詰まり(ひどい便秘)の可能性もあります。その場合はお尻の出口で固まっている時があるので、湿ったティッシュで優しく拭いてあげてください。

以上がフンについての事でした。

慣れないうちはフンがいろんな目印になりますから、重要視してあげてくださいね!

羽が生えそろってきたら

さて、いろいろ面倒見ているうちに羽が生えそろってきます。

そうすると羽で体温が保温されるようになるので、これまでの包んだりとかいう事が逆効果になり「暑がる」ようになります。

寝床も日暮れ後から寒がらないようなら外で寝かせてあげるといいです。

この頃からは、散歩もしたがったりと広い空間を探します。

無理に戻さず、部屋の一部を囲って、フロアにシートをひくなどして、自由な空間を作ってあげてください。

インコなんかは鳥かごで一生過ごすので鳥かごもいいのですが、野鳥は私たちの行動範囲より広く移動するものです。

この時期に体力をつける事が大事なのです。

羽ばたく練習もこの頃から自発的に始めます。

ガラス窓は危険なので、窓のある部分以外で解放してあげてください!

自発的に自立の準備

体力がついてくると、食事も変わってきます。

ある日突然、すり餌を嫌がり始めます。

「虫食いて〜!」って羽を広げて震わせながらこっちに要求してきます。

私のオススメはボイルのミルワームです。

バクバク食べます!

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その姿がコレ! ↓

口に持っていくより、自分で取りに来させる方がいいかもしれませんね!

この頃から「ぴ〜ぴ〜」って言ってたのが「ちー!ちー!」とパワフルになります。

さらに親として認識しているのか、非常に懐いてきます。

餌を取ろうとしている手の甲に飛び乗ってきたり、餌の容器に首を突っ込んで奪い取ったりとヤンチャ盛りです。

でも、自由にやらせてあげてください。

この積極性が自立には大切ですから・・・。

室内で飛び回るようなら窓を開けて・・・

室内で飛ぶようになったら、外に連れ出すなり、窓を解放するなりして大空への興味を刺激してあげましょう。

何も教える必要はありません。

勝手に自分から飛びたちます。

最初は見てる範囲で疲れて休みますが、日ごとに距離も高さも伸びていきます。

そのうち、窓から飛び出していくようになり、だんだんと戻ってきておねだりする機会も減ってきます。

そして・・・ある日突然、帰って来なくなってしまいます。

自然へと帰って行ったのかは確認できませんが、無事である事を祈りたいですね!

コレで放鳥まで終わりました。

最後に

シジュウカラは非常に人に懐いてくる鳥です。

餌をおねだりする姿を見てしまえば、「このままずっと・・・。」という気持ちも出てきます。

でも、自然に生きる野鳥にとっては「大空を飛び回る」という事が何よりの幸福だと思います。

私たちにできることは「厳しい自然界で生きていく力をつけるための手助けをする」ということ以外にはありません。

たまに「保護してたら機会を失ってそのまま・・・。」なんて話を聞く事がありますが、それは果たして野鳥にとって幸せな事でしょうか?

保護をする・・それは幸福を一番に考えるという事だと私は考えます。

「もしかしたら襲われて帰ってこれないのかもしない・・・。」

・・・なんて事も考えるでしょうが、それでも家の中で飼われるよりは自由に生きる事ができたのです。

別れは突然に挨拶もなく訪れますが、育てた子の幸福だけを思って見送ってあげていただきたいと思います。



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